おひとりさま登山のすすめ

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Photo by Aalok Atreya on Unsplas

マサシ

ひとりの時間を楽しむ方法の一つして、ひとりで山に登る「おひとりさま登山」をご紹介したいと思います。
いつからか「ソロキャンプ」というのがブームになっていましたが、調べてみると、単独での登山も「ソロ登山」等として年齢を問わず結構人気があるようです。
登山のベテランにとって、単独登山の魅力は言うまでもないと思いますが、「ひとりを楽しむよい方法はないかな」「登山ってどうなの」と考えている方に向けて書いてみたいと思います。

ひとりでも、仲間と一緒でも、どちらも楽しい登山

おひとりさま登山のすすめ_十勝

かなり昔の話になりますが、私は学生時代、山岳部に所属していました。部員が少なかったので、山行の回数はそれほど多くありませんが、北海道の山で、沢登り、冬山、ロッククライミングなど、一通りは経験しました。
社会人になってからは、気軽な日帰りの登山を楽しんできました。仲間と一緒のこともありましたが、一人で行くことが多かったです。

登山のよいところは、ひとりでも、あるいは、仲間や家族などと一緒でも、それぞれの楽しみがあるところです。
そういった意味で、マラソンやサイクリングなどのスポーツ、映画鑑賞などとも共通点があるかもしれません。

2018年度の登山人口は、男性が約494万人、女性が約478万人、合計約972万人。年齢では、40代以上が多くなっています(総務省統計データ平成28年社会生活基本調査)。

また、ある雑誌のアンケートでは、「 山は 何人で 行くことが多いですか? 」との問いに対し、50%以上が「一人登山が多い」と回答したとのことです。

登山を始めると一人で登っている人が意外と多いことに気づくと思います。

ひとりで登ることの魅力

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Photo by Roxanne Desgagnes on Unsplash

友人や家族などと一緒に登るのは楽しいものです。おしゃべりしながら、また、お互い助け合いながら山頂を目指し、感動を共有できます。
一方、ひとりで登るのは、それに代えがたい魅力があります。
ひとり登山の魅力は以下のような点です。

1. 誰にも気をつかうことなく、自分の好きな山を選び、自分のペースで歩ける。

 自分の体力や好みに合わせて行程を選ぶことができます。また、疲れたら休むのも自由。ペースを上げるのも自由。

2. ひとりで自然と向き合い、自然を満喫できる

自然の懐にひとりで入ることで、意識が冴え、全身で自然を感じることができます。これは大きな魅力です。
また、風景や草花、鳥など、歩いている途中で、何か惹き付けられた時には、気兼ねなく足を止めて、じっくりと向き合ったり、撮影したりできます。

3. レベルアップできる

ひとりでなくても経験を重ねれば経験値は上りますが、ひとり登山だと、計画から準備、実際の山行と、自分で調べたり、考えたりしなければならないので、登山のレベルがより向上するでしょう。

何から始めたらいいか

おひとりさま登山_スタートイメージ

登山は、自分のレベルに合わせて楽しむことができます。

行程が長いもの、何日も泊まる山行、あるいは冬山は、十分な装備が欠かせません。そして、重たい荷物を背負い、体力と経験も必要です。大変な分、大きな達成感を味わうことができます。そして、山の奥深いところに入り、そこに達した者だけが知る自然の神秘や奥深さを経験できます。例えば、峻厳な冬山の切り立った稜線の絶景に出会った体験は、写真では味わえないものです。

しかし、これから登山を始める方は、ハイキングの延長と考え、日帰りで比較的簡単な山を選ぶとよいと思います。そして、徐々に行程を伸ばしていくと、回数を重ねる度に新しい発見があり、モチベーションも上がるでしょう。

手軽に行ける登山は、発見や感動が薄いかというと、そんなことはありません。
その人のレベルによって様々な発見があります。また、自然というものは懐が深いもので、身近なところでも心を開けば、応えてくれる何かがきっとあります。

道具や装備はどうしたらいいか

登山を始めるのに「道具や装備にお金がかかりそう」という思う方もいると思います。
しかし、最初から本格的にそろえる必要はありません。初心者向けの登山であれば、代用は可能です。登山のレベルをアップしていく過程で、必要なものを買いそろえていくとよいでしょう。

簡単な登山であれば、以下のようなものを、身近なものからそろえ、新しいものを買わずにも行けると思います。

主に必要なもの(とりあえず既にある物で調達)
  1. リュック(ザック)
    ふだんの街歩き用などがあれば、それを使いましょう。

  2. 登山靴がなければ、スニーカーでもOK
  3. 服装
    スポーツをする際の服装(長袖)で乾きやすい素材がベターです。また、季節に応じて、保温性の高いもの等を選ぶとよいでしょう。
  4. 雨具
    雨合羽やウィンドブレーカー
  5. 水筒
  6. その他
    行動食(おやつ)、防止、タオルなど

登山用品は、機能性に優れ、山での様々な状況を考慮した工夫がされています。
登山のレベルを上げるに従って、リスクを回避する上でも、必要なものが増えてきます。

「初心者のための登山とキャンプ入門」さんのサイトで、登山用品(装備)と持ち物リストが分かりやすく紹介されており、参考になります。

初心者におすすめのコース

私が登ったことのある北海道の山から初心者向けの4つをご紹介します。
様々なサイトで、各地域のおすすめの山が紹介されていますので、自分に合いそうな山を探してみましょう。

藻岩山(もいわやま)

おひとりさま登山_藻岩山

札幌市にある山で、標高は531m。子供連れで楽しむ人もいる位なので、初心者もチャレンジしやすいと思います。
観光道路が整備され、ロープウェイで山頂まで行くことができる山ですが、登山コース(なんと5コース)も整備され、多くの市民が自然に親しみながら登山を楽しんでいます。
コースにもよりますが、一般的な人で所要時間2時間程度です。
藻岩山公式サイト

旭岳(あさひだけ)

おひとりさま登山_旭岳

北海道中央部の大雪山系にある山。北海道の最高峰で標高は2,291mですが、初心者もベテランも楽しめる人気の山です。
ロープウェイで5合目まで行き、そこから1時間半位で登ることができます。
神々の遊ぶ山と呼ばれ、壮大な景観を味わえます。高山植物も見られ、エゾシマリスに会えることも。
標高が高いので、天候の変化には注意が必要で、しっかりとした登山服が必要です。
私は、学生時代、冬に登ったことがあります。その時は天候が悪く、ただただ雪と氷の世界の厳しさに耐えてきただけという印象です。
旭岳(ウィキペディア)

※以下は、一般的に初心者向けとされていますが、所要時間が6時間以上と、先の2つと比べてかなり長くなり、しっかりとした準備が必要です。

空沼岳(そらぬまだけ)

札幌市にある、標高約1,251m。山頂付近は支笏洞爺国立公園のエリアです。
空沼をはじめ大小6つの沼が点在。登山しながら幾つかの沼を見る事が出来ます。
山頂はゴツゴツした岩が連なり、360度の大展望が楽しめます。
市街地から車で40分程とアクセスしやすいため、札幌近郊で人気の高い山となっています。
メインの「万計コース」は比較的なだらかなので初心者向けとされています。(所要時間:6時間程度)
空沼岳(ウィキペディア)

羊蹄山(ようていざん)

おひとりさま登山_羊蹄山

北海道後志地方南部の山。日本百名山の一つ。円錐形の美しい形で「蝦夷富士」とも称されています。コースがいろいろありますが、「倶知安(比羅夫)登山コース」(所要時間:6時間半程度)、「真狩登山コース」(所要時間7時間半程度)の2つが初心者向けとされていますが、途中、急こう配の箇所もあります。頂上からの景色は絶景です。
羊蹄山は私も何度も登った山です。仲間と厳冬期に、あるいは、夜中に上って山頂で朝日を拝む登山も。夏に一人でサクっと登ったこともあります。
羊蹄山(ウィキペディア)

おひとりさま登山のリスク

ひとりの登山は、怪我をした時に助けを呼べないというリスクがあります。
ただ、先に紹介したようなポピュラーな山は、登山シーズンだと登山者がかなりいるので、ずっと一人ぼっちということはないと思います。
ただ、比較的簡単な山でも怪我をする可能性があることは意識する必要があるでしょう。山の中で怪我をすると、程度にもよりますが、助けを呼ぶ必要があるかもしれません。

そして、中級者、上級者向けと進むにつれて、人とあまり合わない山が増えてきます。
また、一般の登山道を使わない登山では、遭難のリスクもがあります。一人だと、仲間との知識や経験の共有ができないためリスクが高まります。
こうした高度な登山には、遭難リスクに関する豊富な知識や経験が求められます。

ハイキングの延長から。まずは初めてみませんか。

登山は、これから年齢や性別に関係なく、複数でも一人でも、それぞれの楽しみ方がある自由度の高い趣味だと思います。
自然が好きな人、体を動かすことが好きな人におすすめです。また、自然や植物の写真撮影が趣味の人にも親和性が高いかもしれません。
特別な道具がなくても始められますので、まずは、ハイキングの延長と考え、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。