2019年4月30日に「平成」が幕を閉じ、5月1日からは元号が「令和」となりました。
総務省の統計によると、2019年の婚姻数は前年から約2.13%増加と、7年ぶりに増加しました。
婚姻率は、最近は減少傾向が続いていますが、「令和婚」ブームの影響とみられています。
婚姻率の現状や「令和婚」ブームについてご紹介します。
2019年の婚姻数は「令和婚」で7年ぶりに増加
厚生労働省の2019年(令和元年)「人口動態統計月報年計」によると、同年の婚姻件数は59万8965組で、前年の58 万6481組より1万2484組増加しました。
婚姻率(人口千対)は前年より0.1上昇して4.8となりました。
婚姻件数の年次推移をみると、1972年(昭和47年)の 109 万 9984 組をピークに、1975年(昭和50年代)以降は増加と減少を繰り返しながら推移し、2013年(平成25年)から減少が続いていましたが2019年(令和元年)は7年ぶりの増加となりました。
同省は昨年5月の改元に伴う「令和婚」が広まった可能性を指摘している。
(中略)厚労省によると、(中略)昭和から平成に代替わりした89年は大きな変化はなかったが、5月に令和となった2019年は前年比1万2484組増の59万8965組となった。
月別にみると、5月が9万1560組(前年同月比4万5588組増)とほぼ倍増した。例年11月は「いい夫婦の日」(11月22日)にちなんで婚姻は多いが、19年は「令和1年11月11日」と「1」が横並びになる日もあり、7万4689件(同1万7561組増)に伸びた。
引用元:令和婚?カップル7年ぶり増 5月は前年比2倍―19年人口動態統計(2020年6月5日・時事ドットコムニュース)
このニュースのポイントは
- 厚生労働省は、婚姻率増加の要因として、改元に伴う「令和婚」が広まった可能性を指摘している。
- 昭和→平成に代替わりした1989年には大きな変化はなかった。
- 平成→令和に代替わりした2019年(令和元年)5月は、前年同月比で倍増
- 2019年11月も前年同月より1万7561組増加。
「いい夫婦の日」(11月22日)や、「令和1年11月11日」と「1」が横並びになる日があったためと思われる。
初婚年齢は上昇
初婚の妻の年齢の構成割合を10年ごとに比較すると、ピークの年齢(26歳)は20年前からは変わっていませんが、年齢の低い者の割合が低下し、初婚年齢が高い年齢の方へとずれていく傾向となっています。
平均初婚年齢は、夫31.2 歳、妻29.6歳で、2014年から前年まで夫31.1 歳、妻29.4歳が続いていましたが、夫妻ともに6年ぶりに上昇しました。
再婚の割合は前年から変わらず
再婚件数の割合をみると、夫19.7%、妻16.9%で、夫妻とも前年と同じ割合となっています。
1999年から昨年までは、上昇傾向にありました。
都道府県別の婚姻率ランキング
都道府県別の婚姻率のランキングをみると
上位が①東京 ②沖縄 ③愛知 ④大阪 ⑤神奈川
下位が下から順に㊼秋田 ㊻岩手 ㊺青森 ㊹高知 ㊸山形
となっています。
都市別の婚姻率ランキング
特別区(東京23区)と政令指定都市のランキングをみると
上位は①東京都区部 ②川崎市 ③大阪市 ④福岡市 ⑤名古屋市
下位は下から順に㉑静岡市 ⑳新潟市 ⑲千葉市 ⑱浜松市 ⑰相模原市
となっています。
新元号が結婚の後押しに(民間の調査結果より)
婚約・結婚指輪のクチコミサイト「Ringraph(リングラフ)」が、2018年11月以降に入籍・入籍予定の男女499名を対象に実施した「平成婚・令和婚」に関する調査では、83.9%が「入籍日に何かしらのこだわりがあった」という結果となりました。
さらに、「入籍の際、元号の切り替えを意識しましたか(単一回答)」という質問では、平成婚の方は「はい(23.7%)」なのに対し、令和婚の方は「はい(42.0%)」と入籍の際に、平成婚に比べて令和婚のカップルの方が元号の切り替えを意識していたことがわかりました。
入籍した元号を選んだ理由は、以下のような回答がありました。
平成のうちに結婚した方は
「平成のうちに入籍して、新元号を迎えたかったため(30代後半女性)」「平成元年生まれなので元号が変わる前に入籍したかった(30代前半女性)」「新元号がどのような名前になるかわからなかったので、慣れ親しんだ『平成』のうちに入籍しようとなった(20代後半女性)」
令和婚の方は
「年号が変わることは人生に何度もないと思うので、年号が変わる日に入籍したいと思った(40代女性)」
「せっかくなら新しい元号の令和入籍のほうが、これから新たな未来に向かうので縁起が良い気がしたから(30代前半女性)」
令和婚の有名人
令和婚の有名人も数多くいます。
- お笑い芸人の山里亮太さん / 女優の蒼井優さん
- 落語家の春風亭昇太さん / 元タカラジェンヌの下薗利依さん
- 政治家の小泉進次郎さん / フリーアナウンサーの滝沢クリステルさん
- 歌手、俳優の二宮和也さん / 一般女性
- 俳優の速水もこみちさん / 女優の平山あやさん
- タレントのイモトアヤコさん / 番組ディレクターの石崎史郎
- ダンサー、俳優のAKIRAさん(EXILE) / 台湾人女優でトップモデルの林志玲(リン・チーリン)さん
まとめ
しばらく減少傾向にあった婚姻率が一時的とはいえ、前年を上回っていたのは意外でした。
特に結婚については、縁起などを気にする方が少なくないので、このような結果となったのだと思います。
また、民間の調査で、令和に比べて数は少ないものの「平成婚」にこだわった方も一定数いたのはおもしろいですね。
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