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絆の大切さ 再認識~お独り様会 4月に発足
「支え合い」求め友人づくり
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東日本大震災を機に見直された人と人との「絆」。しかしそれは、結婚でのみ得られるものではない。ボランティア情報誌を発行するNPO 法人「ボラナビ倶楽部」(札幌、森田麻美子代表)は、未婚者や離婚・死別によって独身となった人の交流の場「お独り様会」を4月に発足させた。森田代表は「独身者同士つながりを持ち、同性、異性を問わず友人をつくることは心強い」と話す。
同会の対象は20代以上の独身者で、自身の思いや経験を50~800字程度の文章にして提出することが条件。収入などは問わない。会員登録数は発足当初の11人から、8月末現在で20~80代の男女64人と増えた。会員同士で文章を読んで互いを知り、思いを共有するとともに、直接顔を合わせる「オフ会」も毎月開催している。
2010年の国勢調査(抽出速報集計結果)によると、全国の1人暮らし世帯は1588万世帯と総世帯の3割を超え、家族類型別で最多となった。森田代表は「近所付き合いが希薄になる中、独身者は孤立しがち。安否確認が遅れるなど、災害弱者とも言える独身者同士が支え合い、連携することは重要」と言い、同NPO 法人には、問い合わせも多く寄せられている。
お独り様会は、必ずしも結婚だけがゴールではなく、交流を通じて「楽しい独身生活」送ることが目的という。札幌に住む会員男性(65)は、孤独死を防ぎたいと思い入会した。「震災を経て、人生には想定外の出来事があると痛感した。結婚という形ではなくても、ルームシェアなどさまざまな形でつながりを持てたら」と話している。
同会は年会費2千円。毎月第2土曜日に説明会も開催している。問い合わせはボラナビ倶楽部 ☎011・242・2042へ。