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独身者が「結婚したい」「結婚したくない」理由【内閣府アンケート】

結婚イメージ

内閣府が実施したアンケート調査結果から、独身者が「結婚したい」「結婚したいと思わない」理由についてご紹介します。

独身者の結婚に対する意識や考え方の傾向が見えてきます。

目次

独身者が「結婚したい」理由

独身者に対す結婚に関する調査は、「令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査」(令和3年度内閣府委託調査)より作成されています。

調査は、外部委託業者によるインターネット・モニターに対するアンケート方式です。

回答は、複数回答可。
「当てはまる」+「やや当てはまる」の累計値です。

20~39歳の独身者が「結婚したい理由」

独身者が結婚したい理由
引用元 「令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査」

20~39歳の独身者が「結婚したい理由」

順位女性男性
1位好きな人と一緒に生活したいから(51.4%)好きな人と一緒に生活したいから(52.7%)
2位家族を持ちたいから(30.8%)家族を持ちたいから(24.0%)
3位精神的な安らぎの場を持ちたいから(27.5%)精神的な安らぎの場を持ちたいから(22.3%)
4位子供がほしいから(26.9%)一人でいるのは寂しいから(20.1%)
5位一人でいるのは寂しいから(21.6%)子供がほしいから(19.9%)

20~39歳の独身者が「結婚したい理由」は、「好きな人と一緒に生活したいから」が男女とも50%以上と高く、1位です。

4位と5位が男女で入れ替わっているものの、男女とも1~5位の理由は、ほぼ同傾向にあります。

ただ、2位以下は、女性の方が割合は高いです。つまり男性は、ここまでにあげられた理由以外を選択した人が多いようです。

40~69歳の独身者が「結婚したい理由」

独身者が結婚したい理由
引用元 「令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査」

40~69歳の独身者が「結婚したい理由」

順位女性男性
1位好きな人と一緒に生活したいから(44.0%)好きな人と一緒に生活したいから(49.0%)
2位精神的な安らぎの場を持ちたいから(22.3%)精神的な安らぎの場を持ちたいから(23.4%)
3位家族を持ちたいから(17.3%)家族を持ちたいから(19.8%)
4位経済的安定な安定を得たいから(16.8%)一人でいるのは寂しいから(18.6%)
5位一人でいるのは寂しいから(13.6%)子供がほしいから(15.6%)

40~69歳の独身者が「結婚したい理由」は、「好きな人一緒に生活したいから」が男女とも40%以上。20~39歳より割合は少し減っていますが、男女とも1位です。

1~5位には、男女とも4つが同じ理由が入っており、さらに1~3位は男女とも同じ順位となっています。

男女で違うのは、女性が「経済的安定な安定を得たいから」(4位・16.8%)、男性が「子供がほしいから」(5位・15.6%)。

「経済的安定な安定を得たいから」は、女性の16.8%に比べて、男性は4.0%と低く、差が大きいです。
20~39歳でも、女性が17.0%なのに対し、男性が7.4%と低いです。

独身者が「積極的に結婚したいと思わない理由」

20~39歳の独身者が「積極的に結婚したいと思わない理由」

独身者が結婚したいと思わない理由

20~39歳の独身者が「積極的に結婚したいと思わない理由」

順位女性男性
1位結婚に縛られたくない、自由でいたいから(48.9%)結婚に縛られたくない、自由でいたいから(37.0%)
2位結婚するほど好きな人に巡り合っていないから(48.8%)結婚するほど好きな人に巡り合っていないから(36.2%)
3位結婚という形式に拘る必要性を感じないから(41.0%)結婚生活を送る経済力がない、仕事が不安定だから(36.0%)
4位結婚相手として条件をクリアする人に巡り合えそうにないから(38.7%)結婚という形式に拘る必要性を感じないから(28.6%)
5位仕事・家事・育児・介護を背負うことになるから(38.6%)結婚相手として条件をクリアする人に巡り合えそうにないから(27.8%)

20~39歳の独身者が「積極的に結婚したいと思わない理由」は、「結婚に縛られたくない、自由でいたいから」が男女とも1位です。

1~5位には、男女とも4つが同じ理由が入っていますが、全体的に女性の方が割合が高くなっています。

男女で違うは、女性が「仕事・家事・育児・介護を背負うことになるから」(38.6%・5位)男性が「結婚生活を送る経済力がない、仕事が不安定だから」(36.0%・3位)です。

うち、「仕事・家事・育児・介護を背負うことになるから」は、女性38.6%、男性23.3%と男女差が大きいです。

他に男女差が大きい回答は、「名字・姓が変わるのが嫌・面倒だから」で、女性25.6%、男性11.1%でした。

「家事・育児・介護」については、1人暮らしでもやらなくてはならないことですが、結婚後は女性の負担が多いのが現状です。

一方、名字・姓については、現状は男性の名字にするのが一般的ですが、「名字・姓が変わるのが嫌・面倒だから」を理由に結婚したくないと答えている男性が一割以上いるのが興味深く見えました。
また、中高齢の男性は「苗字が変わるのが嫌だから」と言う人が6%と減るのも興味深いと思いました。

「家事・育児・介護」と「名字」については、女性の関心が高く、男性は自分事として考えている人が少ないのだと思います。

40~69歳の独身者が「積極的に結婚したいと思わない理由」

独身者が結婚したいと思わない理由
引用元 「令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査」

40~69歳の独身者が「積極的に結婚したいと思わない理由」

順位女性男性
1位結婚に縛られたくない、自由でいたいから(60.7%)結婚に縛られたくない、自由でいたいから
(44.1%)
2位結婚するほど好きな人に巡り合っていないから(58.8%)結婚するほど好きな人に巡り合っていないから(43.2%)
3位結婚という形式に拘る必要性を感じないから(55.6%)結婚生活を送る経済力がない、仕事が不安定だから(40.9%)
4位今のままの生活を続けた方が安心だから(54.0%)今のままの生活を続けた方が安心だから
(38.1%)
5位仕事・家事・育児・介護を背負うことになるから(49.4%)結婚相手として条件をクリアする人に巡り合えそうにないから(37.9%)

40~69歳の独身者が「積極的に結婚したいと思わない理由」は、「結婚に縛られたくない、自由でいたいから」が男女とも1位です。

「結婚するほど好きな人に巡り合っていないから」(2位)「今のままの生活を続けた方が安心だから」(4位)も男女で同順位です。

1~5位には、男女とも3つが同じ理由が入っていますが、全体的に女性の方が割合が高くなっています。

20~39歳と同様、「仕事・家事・育児・介護を背負うことになるから」(女性49.4%、男性25.9%)、
「名字・姓が変わるのが嫌・面倒だから」(女性35.3%、男性6.6%)と男女差が大きいです。

ほかに、「結婚・恋愛に失敗した経験があり、もうしたくないと思うから」(女性32.1%、男性16.1%)、「仕事を優先したい。キャリアを中断したくないから」(女性15.2%、男性7.5%)も男女差が大きいです。

「積極的に結婚したいと思わない理由」の上位について

結婚に縛られたくない、自由でいたいから(男女とも1位)

20~39歳、40~69歳の男女両方で1位です。

結婚に縛られると言うのは、具体的にどのようなことが考えられるでしょうか。

他に恋愛ができなくなる。異性との付き合いを断たなくてはならない。

異性の友達がいた場合、「友達」であっても、2人きりで会ったりするのは配偶者に気を使う可能性があるでしょうか。

自分の予定をいちいち共有しなくてはならない。

「今晩は帰りが遅くなるので夕飯いらない」「週末にクラス会に参加する」などを情報共有しなくてはならないし、それによる相手の反応が好ましくない懸念が考えられるでしょうか。

配偶者の親戚付き合いをしなくてはならない。

知らなかった人たちの冠婚葬祭に呼ばれたり、舅(しゅうと)や姑(しゅうとめ)に、父の日、母の日、誕生日にプレゼントを用意したり、姪や甥のお年玉や入学祝いを準備したりする必要はあるかもしれません。気が合うか合わないかにかかわらず、舅や姑とは定期的におしゃべりをする必要がありそうです。

お金の使い方に口を出される可能性がある。

貯金をしたいと考えるか、使いたいと考えるか、さらには投資や人へのプレゼントに使うか。
食事に使うか、おしゃれに使うかペットに使うか。
Wi-Fiの速度は最速がいいかほどほどでいいかなど全てにおいて人それぞれ好みがありそうです。

暮らし方に口を出される可能性がある。

片付け好きか、散らかっていても気にならないかによる言い争いはよく言われます。
自分の好みだけで家や家具を選んだり、車を購入したりすることはできないでしょう。

食べたいと思って甘いものを買って帰ると、種類だったりお金の使い方だったり健康やダイエットとの兼ね合いだったりで文句を言われる経験は既婚者ならありそうです。

結婚するほど好きな人に巡り合っていないから(男女とも2位)

20~39歳、40~69歳の男女両方で2位が「結婚するほど好きな人に巡り合っていないから」。

この回答をする方は、結婚をしたいのだと言えそうです。
たまたま好きな人に出会っていないから今は結婚していないだけ。

こういった方々が、大好きな人と巡り会うことを願っております。

結婚という形式に拘る必要性を感じないから(女性3位)

20~39歳、40~69歳のどちらも女性が3位となっています。
20~39歳で男性が4位となっています。

こちらは、結婚という制度に対する、ある意味嫌悪感が含まれているのでしょうか。

一位の理由であった「結婚に縛られたくない、自由でいたいから」にYesで回答したほとんどの方が、こちらにも該当しているのではないかと想像します。

結婚と言う形式をとるなら、一般的にはお互いの親戚中に紹介をする必要があります。それがいわゆる結婚披露宴ですが、時間的にも精神的にも金銭的にも重く感じる人は多いかもしれません。

また、カミングアウトしていない方方が多いと言われている同性愛の方も当てはまるでしょう。

結婚生活を送る経済力がない、仕事が不安定だから(男性3位)

20~39歳、40~69歳のどちらも男性が3位となっています。

結婚するか否かについては、経済的な理由も大きなウエイトを占めると思います。

40~69歳の男性が40.9%、女性が31.4%と男性の方が高く、20~39歳は男性が36.0%、女性35.0と比較的高めになっています。

夫婦共働きであるか、また、男性が一家の大黒柱であるとの旧来の考え方であるか否かなどによっても、回答が変わってくると思います。

また、「結婚生活を送る経済力がない、仕事が不安定だから」が男性の結婚したいと思わない理由になっているのとは対照的に、「経済的安定な安定を得たいから」が、結婚したい理由の女性(40~60歳)の4位に入っている点も興味深いと思います。

今のままの生活を続けた方が安心だから

40~69歳の男女とも4位です。

こちらは、今の生活に対する満足度が比較的高い方々なのかもしれません。

結婚相手として条件をクリアする人に巡り合えそうにないから

「結婚相手として条件をクリアする人に巡り合えそうにないから」が、20~39歳の女性が4位、40~69歳の男性が5位となっています。

結婚相手としてどのような条件を求めているかについても、同じ調査の中で回答結果が公表されています。

その回答結果のうち、1~3位は以下の通りとなっています。

20~39歳の独身者が「結婚前に相手に求めたこと(理想)」

順位女性男性
1位一緒にいて落ち着ける・気を遣わない(64.4%)価値観が近い(59.2%)
2位価値観が近い(62.7%)一緒にいて落ち着ける・気を遣わない(51.1%)
3位一緒にいて楽しい(49.7%)一緒にいて楽しい(49.4%)

40~69歳の独身者が「結婚前に相手に求めたこと(理想)」

順位女性男性
1位価値観が近い(72.3%)価値観が近い(67.1%)
2位一緒にいて落ち着ける・気を遣わない(65.4%)一緒にいて落ち着ける・気を遣わない(59.4%)
3位一緒にいて楽しい(47.8%)一緒にいて楽しい(50.9%)

仕事・家事・育児・介護を背負うことになるから(女性5位)

20~39歳、40~69歳ともに女性の5位となっています。

20~39歳の独身者が「積極的に結婚したいと思わない理由」のところで書きましたが、男女差の大きなです。

まとめ

「結婚したい理由」「積極的に結婚したいと思わない理由」のアンケート結果について、2つの年齢層に分けて見てみました。

20~39歳、40~69歳の男女ともに、「好きな人と一緒に生活したい」「家族を持ちたい」「精神的な安らぎの場を持ちたい」など、結婚や生活に対する理想を求める回答が上位を占めています。

一方、「積極的に結婚したいと思わない理由」についても、「結婚に縛られたくない、自由でいたいから」「結婚するほど好きな人に巡り合っていないから」との理想を求める回答が上位を占めています。

それ以外は、経済的背景、仕事、家事・育児・介護など、様々な要因が関係しており、生活環境や制度などの影響もみられています。

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