全国の死別者様のためのZoom交流会

2015年2月25日 朝日新聞朝刊

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1人でも寂しくないよ~札幌のNPO、独身者の交流会

「気軽に話せる友人を」集う高齢者

「ボラナビ倶楽部」は、NPO法人「ボラナビ」の旧名です。

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マスコミ掲載(新聞)

未婚や離婚死別などによって孤独を感じている人達が心を安らぐ場を作りたいーそんな思いで札幌市のNPO法人をラナビクラブが独身者を対象にした「お独り様会」を開き、そこに多くの高齢者が集っている。高齢者の孤独死も各地で問題なる中で、孤独を感じる人を支える民間の取り組みとして注目される。

札幌市白石区のパート従業員の女性 (65)は昨年11月、会に参加した。「同年代の友人の多くは家族がいて、家の用事があるので、会おうと思ったら2~3カ月前から『予約』が必要。気軽に話せる友人が欲しかった」と話す

女性は30年ほど前に離婚し、1人で息子を育てた。若い ころは「毎日を生きていくだけで精いっぱい」だったが、その息子も8年ほど前に独立した

当初、夫や不安や孤独は感じなかったが、60歳を過ぎて「えたいの知れない寂しさに襲われた」という。「体とともに心も年を取るのかもしれない」と感じた。

会では 4~5人ずつで机を囲み、菓子などをつまみながら健康や趣味の話に花を咲かせる。女性が最近遺、「跡巡りが好きだ」と話すと参加者の一人から道内のおすすめの旅のコースを紹介されたという。「会の人に受け入れられてもらっている」。気持ちがホッとしたという。

毎月、ボランティア情報誌を発行していた同NPOが「お独り様会」の会員を募集し始めたのは2011年。森田麻美子代表理事は、「テレビなどを見て『孤独』が社会問題になっていると感じた。同じ立場の人が集う場所ができれば、不安も和らぐのではと思った」と言う。

参加者が心を開き合うきっかけになるようにと、同NPOは会員が匿名で日ごろの悩みや生活の様子をつづる「会報誌」を作っている。会員達のさまざまな思いをお互いが共有することで、交流が活発になるという。そのほか、交流の場も、年代や趣味などに応じてグループ分けするなどの工夫をしている。

2月18日現在の会員は187人。60代以上が半数近くを占める。年会費は2万円かかり、月5~6回開かれる会への参加回数は本人の自由だ。

2010年の国政調査によると、道内には65歳以上の一人暮らしの人が約26万1500人いて2000年と比べると約10万人増えている。孤独死とみられる報告も相次ぎ、道福祉援護課によると、死後1回週間以上経って遺体が見つかったという報告は13年に48件、14年には65件あった。同課の担当者は「民間の力を借りないと、今後、社会とのつながりを感じられない人が増える」と指摘する。

同NPOの森田代表理事は「高齢化が進む中、『仲間がいる』という感覚を持てる場にできれば」と話している。
(箱谷真司)

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