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高橋知事に注文!~NPO活用真剣に
NPO法人「ボラナビ倶楽部」代表 森田麻美子さん(31) 民間非営利団体(NPO)法人と行政の協働が言われるが、前提として道が補助金を出す関与団体の見直しが必要だ。
NPOがある事業に取り組もうと道に協力を求めても、「それは関与団体に任せている」と断られる場合がある。そうした団体は、昔の古い体質のまま、事業内容が硬直化しているケースが多い。補助金を出すべきかどうか、住民による審査会を設け、各団体ごとにチェックしていただきたい。
高橋知事は経産省時代、二人の子供を育てながら働き、大変苦労されたと聞く。子育て政策には期待するが、夫が育児休暇を取れる制度など、特に男性に照準を合わせた政策を充実してもらいたい。女性を厚遇するだけでは、会社は採用や昇進を手控え、結果的に女性の社会進出を妨げることになる。
今回は多くの候補者が出馬し、さまざまな政策が示されたので、大変興味深い知事選だった。高橋知事以外の候補の政策にも素晴らしいものがある。政治の常識から外れているかもしれないが、今回出馬した候補者を政策ブレーンとして道庁に登用してはどうか。ライバルを取り込むことになるが、政策実行のため多様な能力を結集させる意味は大きい。外部の目が入ることで情報公開にもつながり、利権構造のしがらみを断ち切ることができるだろう。
(2003年4月25日 北海道新聞朝刊「高橋知事に注文!」より)