全国の死別者様のためのZoom交流会

2006年6月1日 北海道新聞夕刊

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こだわり調査隊 今週の指令「ボランティアがしたい!」

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札幌市中央区の小さな古い倉庫。シャッターの奥に、100台近い車いすが折りたたまれた状態で並んでいる。よく見ると、大きさも構造もシートの色もまちまちだ。

「古い車いすをここに集めて、お化粧直しをしているんです」と話すのは、特定非営利活動法人(NPO法人)「『飛んでけ!車いす』の会」理事で、同市豊平区の堀崎浩一さん(66)。毎週火曜午後の分解整備のボランティアをもう5年続けている。

同会は、国内で募った中古の車いすを修繕し、輸送コストを抑えるために海外旅行者に託して途上国の障害者たちに贈っている。これまで50カ国あまりに1,200台以上を届けた。

「車いす提供者、倉庫までの輸送、修繕、手荷物として機内持ち込みで運んでくれる旅行者まで、多くのボランティアに支えられています」と、同会の吉田三千代事務局長は話す。

元エンジニアの堀崎さんは「退職後、同会主催のイベントに参加してこのボランティア活動を知りました。会社と違って拘束されないから気楽ですよ」と笑顔で話す。

一緒に工具を握る同市西区の佐々木康暉さん(66)はこの4月から加わった元NTTマン。「ボランティア募集の記事を読んで、私も協力したいと思ったんです」  記事が載ったのは「月刊ボラナビ」という無料誌だった。

発行するNPO法人「ボラナビ倶楽部」の森田麻美子代表理事によると、同誌には毎月40件ほどの”求人”が寄せられる。「団体側にとって人材集めは苦労の種。ボランティアに関心ある読者との間を取り持つこの『ボラナビ』が、徐々に地域の担い手になってきている実感はありますね」と森田さんは話す。

「ボラナビ」をお手本に道内各地でボランティア情報誌(紙)が生まれつつあるという。「まずは関心を寄せることから始めてみては」(森田さん)。情報集めがあなたのボランティア参加の第一歩になる。

(2006年6月1日 北海道新聞夕刊/おふたいむ)

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