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遠婚時代 しあわせのかたち~親と同居気づけば中年
特集記事の中で「お独り様会」の会員さまが紹介されました。
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(関連部分を抜粋)
今年の元旦、泉正人さん(51)=札幌市西区=は新たな一歩を踏み出した。母(80)と住む自宅2階の6畳間で、行政書士の事務所を開いた。「定職についていないと女性が寄り付かない。開業は結婚への第一歩でもあり、これがきっとラストチャンス」
親元を離れたくて、19歳の時家を飛び出した。3浪の末、東京の私立大学の夜間部に合格したが、入学後すぐに中退。知人が住む岡山市で、新聞配達や印刷の仕事を転々としたが、脳内出血を発症。やむなく実家に戻った時は、35歳になっていた。その後は入院や手術が続いた。
4年前、ボイラー技士の資格を取り、契約社員として働き始めた。年収は約170万円。実家住まいなので、何とか生活できたが、「結婚はおろか、生きていくのが精一杯です」。
人生の歯車は、大学中退から狂い始めたような気がする。転職のたび年齢は上がり、待遇は下がる一方。病気、失業、低収入-。負の連鎖を断ち切ろうと、3年前に行政書士の資格を取り、今は司法書士の試験に向け勉強中だ。
結婚はしたい。姉(52)は嫁いでおり、親戚も含めて家を空けるのは自分だけだ。「私が子孫を残さなければ家が途絶えると思うと、先祖に申し訳ない」。40代で結婚相談所に登録して見合いも十数回した。結婚相手には子供を産んでほしいので、「40歳以下」が希望だ。しかし、自分の年収や学歴などがネックになり、うまくいかなかった。
一昨年の秋、独身者の団体「お独り様会」に入会した。「パラサイト中年」のままでは終わりたくない。