全国の死別者様のためのZoom交流会

2007年4月 芦田科子さん 〜NPO法人エスニコ代表

芦田科子(あしだしなこ)

NPO法人エスニコ代表 1953年東京生まれ、B型。人材集めが一番の仕事で、問題は資金集め(?)。いつも前向き、でもよく転ぶ。好きなことは書道、中国語、旅行、鳩。職業は個人事業「絹工房S&S」経営で、中国服・武術用品の販売をしている。

目次

必要性を痛感

 外国人医療のサポートを活動の柱にして、名実ともに国際的な社会を作っていきたいと2001年6月に団体を設立、同年9月には法人格を取得、NPO 法人エスニコとしてスタートしました。ネーミングは「エスニックにこにこ」という意味の造語です。何でも新しく作り上げることが大好きなのは、今もエスニコの特徴です。

 設立前の私は、中国語を学び始めて10年がたったところでした。書道が好きで、でも形だけの「抜け殻の字」を学ぶことに飽き足らず、唐の時代の書家が書いた原文の意味や、文化を作り出した異国の背景、人間に興味が広がり、やがて語学を今の時代に役立てたいという方向に考えが変わっていました。

 ある日、同じ中国語を学んでいた先輩に病院での通訳に誘われました。もっと語学レベルの高い人に声をかけてくださいと断ったところ、「みんな責任の重い医療通訳は嫌がるんだ。困っているから助けてや」と言われました。正直、語学を人のために使おうとする人をこのとき初めて目にしました。この人に対してみんな今まで断って来たのかと思うと腹がたちました。私自身、個人事業を始めて軌道に乗る前の大変忙しい状況でしたが、ここでそれを理由にすると断った人達と同じです。「しょうがない、もっと勉強して何とかやろう」と腹をくくり、中国語の臨時医療通訳ボランティアを始めました。

 心意気だけで始めたボランティア通訳では、私自身の語学力や、医療制度と文化への知識不足が問題でした。また、守秘義務があるので具体的なことを書くのは控えますが、身近な外国人が医療の現場で困る場面に何度か出会いました。調べてみると、当時、北海道には外国人医療に関わるNPO も行政もありませんでした。個人的な能力不足は何とかしなければと思うと同時に、医療通訳の育成やサポートをする組織があればいいと切に願い、少人数でエスニコを始めました。

実行するということ

 開始時のエスニコには医療関係者がほとんど居ない状態で、全国の情報収集もはかどらず、自分たちが具体的に外国人医療のサポートをどう組み立てていくのかという基本問題から手探りで始めました。。 資金のないことも大変で、2、3年は自分の持ち出しも覚悟しました。人材不足に資金不足、おまけに具体的な活動も明確ではないという三重苦の始まりでしたが、不思議に人もお金も活動も何とかなると思えました。

 「何とかなる」と思ったのは、いい加減な気持ちではありません。活動趣旨である外国人医療サポートは絶対にやらなければならないことであり、地道に活動していけば必ず一般市民の理解を生み、よい人材は集まると信じていたからです。お金はそれについてくるもの。いえ、そうしなければなりません。無理に決心したのではないけれど、今考えれば、これが信念というものなのでしょう。  やらなければならない事があり、自分ひとりでは実現できないことでも、志を同じくする人と力を合わせ実行していけば目標達成できる可能性があるのがNPO。少なくとも私はそう信じています。

こんな活動をしています!

エスニコの活動は、大きく分けて二つあります。

外国人医療に関するもの

多言語対訳問診票作成と配布・外国人医療を考えるフォーラム・学習会・医療英会話講習会・医療通訳に関するセミナー・医療通訳ボランティア養成講座・医療通訳派遣・医療現場でのサポート・外国人医療に関する相談

異文化交流に関するもの

男女で楽しむ異文化クッキング・交流サロン(日本語サロン、多文化交流サロン、エスニコ書道)・国際デー出展・国際協力フェスタ出展・その他NGO/NPO に関するイベント参加と交流

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NPO 法人エスニコ
〒060-0061 札幌市中央区南1条西8丁目6−2 SITYビル7F−B
TEL:011-640-2825 FAX:011-640-2890
メールs25@xpos t.plala.or.jp
http://www.ngos25.org/

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