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2007年11月 今川民雄さん〜NPO法人チャイルドラインさっぽろ代表理事

今川民雄(いまがわたみお)
NPO法人チャイルドラインさっぽろ代表理事

北星学園大学社会福祉学部福祉心理学科教授。専門は社会心理学・臨床心理学。長らく「いのちの電話」に関わり続けており、チャイルドラインさっぽろの発足とともに活動に参加。趣味は60年代の洋楽ドーナツ盤収集と渓流釣り。ただ最近は妻が忙しくて釣りにはなかなか行けないのが残念。

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「自分自身についてもっと知りたい」からスタート

 私が育った東京の池袋は、当時、今では想像もつかないほど田舎でした。近所や学校の仲間との遊びやいたずらに、その日その日が暮れていったように思います。また、学生時代は団塊の世代のど真ん中ということもあり、いわゆる「大学紛争」の真っ只中でした。その時しょっちゅう議論していた仲間は今でも親友です。大学では心理学を志しました。振り返ってみれば、「自分自身についてもっと知りたい」という思いに根ざしていたのでしょう。精神分析やフロイトに関する本などから臨床心理学に関心を持ち、就職してからは、当時、反精神医学の旗手と目され世界的に有名であったR.D.レインの「対人知覚」という本に接し、社会心理学の道へ。
人が相手についてどう思っているかや、それが食い違っていることに興味をもち、その後、互いの理解というテーマから、対人関係の形成・維持・崩壊にと関心は広がり、現在の職に至っています。
「いのちの電話」と関わるキッカケは、旭川いのちの電話設立の立役者である精神科医の駒井透先生に誘われたことです。発足当初は名目だけでしたが、駒井先生が亡くなられ遺志を継ぐ形で、直接関わることになりました。いのちの電話の活動を通じて、非専門家のボランティアの人達に私の思いや考えを理解してもらえるように伝えることが、いかに難しいかを学び、そのことによって自分の考えを振り返るという作業が大変勉強になりました。また、電話相談という領域で専門を深めることもできました。

チャイルドラインとの関わり

チャイルドラインさっぽろフォーラムの様子

私がチャイルドラインさっぽろについて聞いたのは、2003年4月、ロールプレイ研修の依頼に現在の運営委員長が私の研究室を訪ねて来た時です。当初は1回ということでお引き受けしたものの、話の流れで計3回の研修を実施することになりました。その後も団体設立に向けた会議に、のこのこと出向いた結果、以後毎週のように、やれ委員会だ、やれ理事会だとなり、同年7月からの1期生の養成責任者として関わることになってしまいました。翌2004年には、初代代表が体調を理由に降りる事となり、共同代表の一人を引き受けざるを得なくなって今日に至っています。

こう書きますと、いかにもずるずるとチャイルドラインに引き込まれたように思われるかもしれませんが、私としては「受け手(チャイルドラインでは子ども達の電話を受ける人をこう呼ぶ)」養成の研修を引き受けた時点で、少なくとも10年程度は続ける覚悟をしていました。「電話」という道具を通じて子ども達の声を聴くという活動は、「継続こそいのち」と思うからです。

現在、年末年始を除いて年間50週、毎週月・水の16時から21時まで電話を開設していますが、将来的には月〜金に開設できることを目指しています。このことは、ボランティアである受け手の皆さんに、大変な負担をかけ続けることになります。当初もっていた新鮮さが薄れたり、さまざまな理由で活動から離れていくボランティアさんもいるでしょう。活動の継続を実現するためには、常に新しい方々に関わっていただくこと、さらに、子ども達からの様々な電話に適切に対応していくためには、受け手の皆さんに定期的に研修に参加していただく必要があります。

また、この活動を支えているのは、なんといっても電話をかけてくる子ども達だと思っています。小学生は、高学年の女の子からの友人関係に関わる相談が代表的で、中学生以降になると、男の子からの性の悩みが増えます。顔も名前も知らない子ども達が、やはり顔も名前もわからない大人に一生懸命話してくれる経験は、何ものにも代えがたい貴重なものです。そうした電話に毎回出会えるわけではありませんが、そうした出会いへの期待が、受け手の皆さんを毎月の電話へといざなう力になっていると思います。

「継続こそいのち」と書きましたが、実はチャイルドラインが必要とされない世の中のほうが望ましいのかもしれません。そうした世の中になるよう念じながら、この活動を続けていきたいと思っています。

こんな活動をしています

チャイルドラインさっぽろでは、広報や企画事務局の運営などを手伝ってくれるボランティアを募集しています。年齢や性別、経験不問です。どうぞお問合せください。

NPO 法人チャイルドラインさっぽろ(現・チャイルドラインほっかいどう)
〒060-8691 札幌市中央郵便局私書箱13号
TEL・FAX:011-272-3755
活動日時:月曜・水曜12:00〜16:00 左記時間帯以外は、FAX でお願いいたします。
ホームページ https://cl-hokkaido.or.jp/
子ども専用電話0120-7-26266(月曜と水曜16:00〜21:00)

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