朝日新聞出版AERAアエラ(2024年12月23日号)で紹介されました。

2008年2月 草野竹史さん〜環境NGO ezorock(エゾロック)代表理事

草野竹史(くさのたけし)
環境NGO ezorock(エゾロック)代表理事

1979年札幌生まれ。酪農学園大学経営環境学科卒。卒業後一度就職するが2005年に退社し、半年間経営の勉強をした後、2006年4月に環境NGO ezorock代表理事に就任。忘れ物の多い28歳。

目次

環境NGO ezorock で働くということ

 ezorockを設立したのは2001年4月。きっかけは、その前年におこなわれた北海道最大級の音楽フェスティバル「RISING SUN ROCK FESTIVAL2000in EZO(以下RSR)」でした。この環境対策活動をコーディネートしていたのは、会場のゴミに悩むイベント主催者から相談を受けた、東京に本部のある「国際青年環境NGO A SEED JAPAN(以下ASJ)」です。僕はその活動にボランティアとして参加していました。「北海道のフェスティバルなんだから、北海道の人が取り組んでよ」と、この活動の責任者に言われて、単純に納得してしまったのが人生の転機ですね。次の年、同じようなことを言われた11人のメンバーによってezorockが立ち上がりました。

RSR2007会場のゴミの分別

 当時は、お金も事務所もノウハウもない。あったのは、「RS R のあのゴミ、なんとかしたいねぇ」という想いだけ。それから、ASJ と連携しながら毎年活動しました。やっていることは大きかったけど、実際は小さな環境団体だったのでボランティアでの参加が当たり前。けれども、ezorock はなんだか魅力的でした。そして徐々に仲間が増え、団体が知られるようになり、「ここで飯が食えるかも」と思って気がついたら、それまで働いていた会社を辞めて突っ走っていました。今では、イベントの環境対策をおこなう「EARTH C ARE プロジェクト」をはじめ、インターネットラジオの放送や音楽イベントの実施等、活動の範囲は多岐にわたっています。
とはいえ、僕が「これが本業で、お給料ももらっています」というと大体びっくりされます。初めてezorock から手渡された給料の10万円はあまりに想いが強すぎて、封筒を開けることができずに未だにタンスに保管したままです(笑)。

やらずに後悔するより、やってから後悔しろ

 「どうしてezorockを始めたのですか?」とよく質問を受けます。理由は単純で、自分がやってみたいから、そして社会からも必要とされていると感じたからです。あとは、小さい頃から家族に言われてきた「やらずに後悔するより、やってから後悔しろ」を実践していて、このことは、ezorockに関わる30人程のボランティアスタッフにも伝えています。
「やりたい」想いのあるスタッフは、プロジェクトチームを作って活動につなげていき、僕や事務局がその活動をサポートします。こんな言い方をすると誤解されてしまうかもしれませんが、僕にとってezorockでの仕事は最高の遊びです。といっても決して中途半端にやっているわけではなく、カラオケや買い物よりも、ezorockの仕事をしている時間のほうが楽しくやりがいを感じるのです。環境に関する「やりたい」想いを若者から聞き、一緒に悩み、行動し、成長し、そして共に成果を感じる。僕にとって、最高に楽しい仕事です。

 ezorock で活動をおこなっていく上で、こだわっていることがあります。一つ目は、「対等な関係づくり」です。ボランティアスタッフも事務局スタッフも、基本的には全員ニックネームで呼び合い、敬語も必要ありません。会議では年齢も性別も経験も関係なく、誰でも思ったことを発言することができます。そのため、初めて来た人には少し違和感があるようです。二つ目は、「ミッション」です。ezorockでは、「50年後も野外で気持ちよく音楽を聞いていたい」というシンプルなミッションがあります。この言葉にまとまるまで、実は5年程時間がかかっています。それだけ想いも込められており、すべての活動がこのミッションにつながるようになっています。最後は、「活動しながら成長する」ことです。ezorockは行動を起こすことが基本で、環境に関して学ぶ機会は、それほど多く設けていません。理由は、必要になれば自然に勉強することになると思うからです。例えば、イベントの環境活動では、ゴミに関する知識がなければ分別の説明ができません。最近ではCO削減の取り組みを始めたため、地球温暖化に関する知識も必要です。また、会議の進め方やコミュニケーションのとり方、プレゼンテーションの手法からパソコンの作業まで、スタッフ自らが必要性を感じ、勉強していくことによって成長していきます。

事務所でスタッフみんなと

 私のビジョンは、共に活動をおこなう仲間をたくさん増やし、2030年までに、北海道が「世界で最も環境に配慮した島」になることです。そのためにも、これからも北海道の若者に呼びかけていきたいと思います。

こんなボランティアを募集しています

キャンドルの灯りで楽しむ音楽祭「nico」の企画運営、インターネットラジオの放送、パンフレットやweb のデザイン等、自分の興味のある分野で環境活動をすることができます。旭川や函館等、札幌以外に住む興味のある人も事務局までお問合せください。

環境NGO ezorock
〒064-0809 札幌市中央区南9条西3丁目1番7号
TEL/FAX:011-562-0081
メール info@ezorock.org
ホームページ:https://www.ezorock.org

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