岩見 太市(いわみ たいち)
NPO法人シーズネット理事長
1941年、京都市生まれ。31才で故郷を離れ、長野、群馬を経て札幌市に移住して23年目。高齢期の新たなグランドデザイン(目指すべき姿)の提案を当事者の視点で実践中。
知的障がい者との出会いから福祉の世界へ
京都西陣のサラリーマン家庭に生まれました。家庭の事情で昼間の高校には行かず、毎日新聞社京都支局で事務補助のアルバイトをしながら夜間の定時制高校に通いました。友達は全員昼間の高校に通い、辛い4年間でしたが、その厳しさをバネに発奮してアルバイト料を貯めて受験勉強に励んだので、大学は昼間のに進学することができました。この体験は後の人生で困難な場面に直面した時に大きな自信を与えてくれることになりました。卒業後は信用金庫に勤め、順当なサラリーマン生活を送りました。長期休暇が取れた時、興味があった牧場の仕事を体験してみたいと思い、知的障がい者が生活しながら牛の世話などをする長野県本市美ヶ原高原の施設に1ヶ月間住み込みました。ある日、作業を終えて山を降りようとしたら、知的障がいのある中年の男性が「置いていかないでー」と泣きながら追ってきたことがありました。それまで全く知らなかった知的障がい者とのそうしたエピソードが重なるうちに、彼らの飾り気の無さや、感情をストレートに出すところが心に残り、31才の時、オイルショックによる世間の脱サラブームに乗って信金を辞め、福祉の世界に飛び込みました。
信州上田市の福祉施設の指導員として新しい一歩を踏み出しましたが、閉鎖的な施設に疑問を感じました。並行して、隣接する町で、社会に開かれた会員制の知的障がい者施設づくりの運動を行い、3年間で実現することができました。そして36才の時、社会福祉法人かりがね福祉会を設立し、かりがね学園(定員40人)をオープンして初代園長に就任しました。当時はまだ一般的ではなかった知的障がい者の自立ハウス運営や、空き家を利用した共同生活など、いろいろな試みをしました。その後も請われるままに、群馬県で施設設立の手伝いをしたり、重症心身障がい児施設勤めをしたりし、44才の時に、ある人の紹介で憧れていた北海道に移住することになりました。
シニア人生の仲間づくりと役割づくり
医療法人渓仁会西円山病院のソーシャルワーカーが北の都暮らしの一歩でした。事務部長という管理職でありながら、医療福祉に従事したり、配食サービスを展開したり、手稲ふれあいボランティアを設したりなど新しい試みを続けたことで、地域福祉を実践から学べたと思います。そして、縁あって札幌市社会福祉協議会に転職して地域ケアを推進する部署を設し、60才で退職しました。人生の第一ステージは、生まれ育った京都から長野、群馬、そして北海道と渡り歩き、馬車馬のように走り続けていました。
会員を募集しています
どなたでも会員になって頂きたいのですが、特に趣味やボランティア、その他グループをって仲間を集めて下さる方、さらにシニア同士の助け合い、住まいの支援、その他社会活動のリーダーとして起業して下さる方を求めています。
NPO法人シーズネット
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