全国の死別者様のためのZoom交流会

2010年11月 坂井隆介さん〜NPO法人ニッポン・アクティブライフ・クラブ札幌中央(ナルク札幌中央) 代表

坂井 隆介(さかい りゅうすけ)

NPO法人ニッポン・アクティブライフ・クラブ札幌中央(ナルク札幌中央) 代表

1936年札幌生まれ。経理・財務が専門で、講師や社員・役員、経営コンサルタントとして働き、札幌の他、石川県、福井県、京都府などにも居住した。現在は5人暮らしで、同居する満100歳の母の介護もおこなう。

目次

ライオンズクラブで社会貢献の必要性を学んで

 会社に勤務していた時代は、多くのサラリーマンと同じで仕事一辺倒の毎日でした。出張の多い時期もありましたし、それなりの地位についてからは夜の接待やゴルフのお付き合いも多く、家庭のことはほとんど妻まかせでした。
ボランティアに初めて関わったのは、コンサルタントをしていた時に、友人の弁護士に誘われて入ったライオンズクラブでした。入会してすぐ、視覚障がい者のボーリング大会でプレーヤーの補助を務めることになり、座席からレーンへの案内、ボール選びや投球のサポートをしました。私は、プレーヤーの試技を見て、球が左右どちらに流れやすいのかを確かめ、1・2番か1・3番のピンに当たりそうな場所に誘導しました。他の補助者も、重さや穴の大きさが違うボールに変えたり、踏み出す足の角度を変える指導をしたりしていて、ゲームが進むに連れ、補助者同士の競い合いになり、自分の担当するプレーヤーの点を上げようと指導に熱が入りました。私が担当した男性は20余人中4位でした。高順位に喜んで握手を求めてくる彼の様子に私も嬉しくなり、「こんなことで役に立てるんだ、喜んでもらえるんだ、そして自分も楽しめるんだ」と知りました。やってよかったと感じたこの体験が、ボランティアを続けてこられた要因だと思っています。

 ライオンズクラブに入って5年目に、札幌に2つ目のナルク(時間預託制度を取り入れたボランティアの全国組織)の拠点を作る説明を聞くことになりました。話をされたのは、松下電器(現パナソニック)の元常務で、ナルク会長の高畑敬一さん。面識はありませんでしたが、私も勤めていた会社で業績や人柄については聞いていたので、安心して入会を決意しました。その時に設立された活動拠点の代表となりましたが、仕事場から遠かったため、5年後に仕事仲間の協力を得て「札幌中央」を設立しました。

今後も社会貢献活動と農作業の毎日を!

 今は、ナルクともう一つのNPO 法人の理事、札幌市社会福祉協議会の評議員や福祉系市民活動団体の役員、札幌市や指定管理者が主催する委員会の委員などをおおせつかっていて、四六時中といってよいほど、福祉活動のあり方や進め方、行事の企画が頭を占めています。今後も「老害」と言われないように注意しつつ、多くの人と関わりを持ちたいと思っています。

 そんな生活で、息抜きになるのが畑仕事です。広い耕作放棄地を持っている方から1500坪強の土地を自由に使っていいと3年前に言われたのを機に、食や環境に関心のあるナルクの会員と一緒に、素人農業を始めました。1年目は雑木林の倒木除去や下草刈りと庭園化に向けた散策路づくりに終始しました。2年目からは雑木林の庭園化を進めると共に、20種ほどの穀物や野菜の栽培をしています。化学肥料は一切使わず、一部、鶏糞ペレットを使用する他は、もみ殻に菜種(なたね)の搾りかす、糠(ぬか)、微生物を混ぜて自宅で寝かせて作った「もみ殻堆肥」と、雑木林で大量に集める枯れ葉で作った「落ち葉堆肥」を使用し、土地改良をしながらの栽培です。除草除虫剤も一切使わず、自分たちの健康のための「健康野菜」を作っています。農家の人の指導は受けますが、試行錯誤をするなかでいろいろな失敗をしてきました。しかし、今、もい仲間と記念撮影だばかりのキュウリやトマトをかじりながら、持参した弁当を食べる昼食では様々な話題に花が咲き、人間関係が密になって、メンバーのボランティア活動時の協力意欲の向上につながりました。今年は本州の農業高校の女子生徒が見学に来たり、農業ボランティアを希望する方がいらしたりしたりしたので、受け入れ態勢も整えていきたいと思います。

 最後に趣味についてチョット書きますと、若い頃は野球、中年時代はゴルフをしていましたが、今は日本の古代に関する知識を習得中です。「日本書紀」「古事記」をはじめ、一部では偽書ともいわれている「竹内文書」「宮下文書」「九鬼文書」「秀真伝・三笠紀」などの解説書を繰り返し読んだり、「邪馬台国はどこにあったか」に関する資料を集めて考えたりして、古代の日本を想像しています。ナルクで活動して、2010年10月で丸9年、ボランティア活動を始めて約20年になります。元気なうちは、この様な生活を続けたいと思っています。

会員募集中

ナルクは会員相互のボランティア活動組織で、会員がサービスの必要な他の会員に対し、家事や介護、子育て支援などをします。その活動時間を点数化してナルクに預託(貯蓄)しておき、いずれ自分や家族にサービスが必要になった時に引き出して、サービスを受けられる制度です。サービス授受の際に、交通費以外の謝礼金などは一切発生しません。全国に130拠点以上、道内には10拠点あり、年会費は3,000円です。会員の年齢は原則50歳以上ですが、ボランティアをしたい人なら誰でも入会できます。

NPO法人ニッポン・アクティブライフ・クラブ札幌中央(ナルク札幌中央)
メール n-kagayaki@s2.dion.ne.jp TEL・FAX:011 -615 -1951
札幌市中央区北9条西19丁目35-26

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