結婚しない理由~婚活市場価値「女性は年齢・男性は年収」と驚きのギャップ

結婚-イメージ

結婚紹介所に登録して結婚出来るのは10%と言われています。つまり、結婚したいと考えて、お金もかけて積極的に行動している人のほとんどが結婚できていません。
そこで、「なぜ独身者が増えているのか」=「なぜ結婚しない人が増えているのか」を多様な説から信憑性があるものでまとめてみました。

結婚しない理由は二つ

人々が結婚しない理由については、山田昌弘氏が「結婚の社会学―未婚化・晩婚化はつづくのか」で大変説得力のある二つにまとめています。

理由1)経済の低成長により「女子上昇婚」が困難になっているから。
理由2)男女交際の活性化により妊娠以外に結婚する理由が無いから。

では、それぞれを詳しく見てみましょう。

理由1)経済の低成長により「女子上昇婚」が困難になっているから。

女子上昇婚(英語ではHypergamyハイパーガミー)とは、自分よりも経済的・社会的に有利な男性との結婚を求める傾向です。「玉の輿にのる」とほぼ同意ですが、「玉の輿」ほど目を見張るような経済的・社会的に格上ではない男性との結婚の場合も含まれます。

一般に、女性にとって結婚は「生まれ変わり」とも言え、結婚相手により、自身の経済状況や生活が一変します。そのため、「自身の親の経済力」や「自分自身の経済力」よりも高い、または将来高くなると期待できる男性との結婚を求める傾向があります。

ところが、日本の低経済成長により、自分の父親よりも高い経済力を有する男性との結婚は困難になってきました。男性も、上昇婚に対する女性の期待を理解していて、自分に自信が持てないために結婚に踏み切れません。

理由2)男女交際の活性化により、妊娠以外に結婚する理由が無いから。

妊娠

昔は、若い男女が喫茶店でお茶を飲んでいたら、その二人は結婚すると見なされたようです。つまり、結婚する覚悟がなければ男性は女性をお茶に誘うことも難しかったのです。

ところが、今は婚前交渉は珍しくありません。昔なら、結婚しなければ性交渉を持つことは不可能だったため、若い男性は付き合っている女性に積極的にプロポーズしましたが、今はそうではないため、プロポーズする理由がありません。結婚の引き金が「妊娠」だけになっているのが結婚を遅らせています。

私の東京の友人は、九州の大学に通っている娘さんの同棲を容認しています。母親として友人が考える理由は下記です。
・結婚に値する異性かどうか、一緒に暮らして見極めたほうがいいから
・女の子一人暮らしだと、変な男に襲われたりしないか心配だから
・経済的にも負担が軽いから
です。

昔なら、同棲を認める親はほぼいなかったことでしょう。親の価値観も変化していると感じます。

「結婚に消極的な女性」の特徴

「結婚に消極的な女性」には共通の特徴があるようです。4つにまとめてみました。

①経済的に自立している
結婚や出産をすると家事や育児を引き受けざるを得なくなり、キャリアに支障が出るため踏み切れない。

②実家暮らしで母親が専業主婦
現在は母親が家事をしてくれていて自分はほとんどしていない。結婚すると負担が急増するため踏み切れない。

③親が寛容か遠方にいる
うるさい親がいると、結婚することで行動の自由を手に入れたいと考えるが、親がうるさく言わない、または遠方にいることで、結婚を焦る必要はないと考える。

④恋人がいる、もしくは恋人はいつでもできると思っている
自分はモテないと考える女性は、彼氏ができると「最後のチャンスかも」と結婚に踏み切る確率が高いし、見合いの成婚率も高い。一方、自分はモテるほうだと考える女性は、どこかに難を感じる異性とわざわざ結婚に踏み切らない。

このうち、いくつかに当てはまる独身女性は多いのではないでしょうか。

こういった女性が結婚を考えるのは、人生の大きな危機を迎えた時が多いようです。親が亡くなったり、自身が体調を崩して生活に支障がでたり、経済的に困窮したり、なかなか恋人ができなくなったりするタイミングが彼女たちの背中を押します。

三高から変遷を続ける「結婚の条件」とは

女性が男性に求める条件を揶揄するかのような言葉が流行る傾向があります。その変遷を見てみましょう。

◎三高(さんこう)
1980年代末のバブル景気全盛期に、女性の主流層が結婚相手に求める好条件として流行語となったのが三高でした。「高学歴」、「高収入」、「高身長」の男性のことです。

◎3C
その後、小倉千加子氏が書籍「結婚の条件」の中で、女性が結婚相手に求める条件を「3C」にまとめています。

・comfortable
直訳すれば「快適な」だが、意訳すると「十分な給料」

・communicative
直訳は「理解しあえる」だが、真意は「階層が同じかちょっと上」。階層が自分より下の男性は徹底的に回避。

・cooperative
直訳は「協調的な」だが、本当は「家事をすすんでやってくれる」。

小倉氏は、高収入と家事への参加に応えられる男性は、非競争部門(公務員や教員)の男性しかいないと指摘しています。

◎四低、三平、三強

その後は、多様な条件説が出てきました。

四低
・低姿勢(家族に威張った態度をとらない)
・低依存(家事や子育てを妻にまかせっきりにしない)
・低リスク(リストラにあうリスクが少ない)
・低燃費(無駄なお金をつかわない)

三平
・平均的年収
・平凡な外見
・平穏な性格

三強
・生活…一人暮らし経験者などで生活の中の最低限のことは自分でできる
・不景気…公務員などの安定した職業についている
・身体…体を鍛えていて健康

それぞれ各時代の経済状況を反映しています。

高度経済成長期は女性は明らかな上昇婚を目指していましたが、だんだん、生活レベルを落とさないことを重視するようになりました。

男性が女性に求める年齢方程式とは

婚活中の男性が望む相手女性の年齢は「男性の年齢を2で割り、足す8歳と一致する」説があります。この通りなら、男性が結婚したいと望む女性の年齢は下記です。

男性の現在の年齢  →この男性が結婚したいと考える相手女性の年齢

  30歳      →23歳   
  40歳      →28歳   
  50歳      →33歳   
  60歳      →38歳   
  70歳      →43歳

なんと勝手な!と思う女性は多いのではないでしょうか。

さらに続けると、婚活市場で女性の年齢は厳しく品評されており、30歳以上の女性の価値は急落し、初産が確実に高齢出産になる35歳以上の女性はほぼ市場価値を失うとさえ言われているようです。

「若くないけど美貌でカバーできる」と考える女性もいることでしょう。ところが、平均的な容姿の20代前半女性のほうが、「容姿レベルで格上の30代女性」より好まれると言われ、美貌より「若さ」に価値が置かれているようです。

日本の少子化・高齢化、化粧や写真によるアンチエイジングや美容技術の発展により、容易に手に入りやすい美貌よりも、手に入りづらい実年齢の若さが重視される傾向は強まることでしょう。

女性が男性に求める年収額は現状を大きく超えている

ところで、女性が男性を見る目にも厳しさがあります。内閣府の調査では、男性の年収と、女性が男性に求める年収の違いが如実に表れています。

結婚を希望していて結婚していない20~49歳の女性に、結婚相手の理想の年収を聞いたところ、6割以上(67.7%)が年収300万円以上と答えました。

しかし、男性の実際の年収は300万円未満が半数以上です。 逆に言えば、大半の男性の年収(300万円未満)を積極的に容認する女性は6%しかいません。

男性の年収と、女性が男性に求める年収の違い

(出所)2019年に発表された「令和元年版 少子化社会対策白書」(36ページ目)より筆者作成。数字は%。
「収入は関係ない」「わからない」の回答をのぞいているため合計が100%になっていない。

しかも、女性が最も多く希望した男性年収は400万円台(19.5%)、続いて500万円台(17.1%)で、現実と非常にかけ離れていると言えるでしょう。

所得の高い男性や、若い女性でも結婚しないワケ

ところが、所得が高い、または安定しているのに結婚していない男性も多くいます。彼らは、望めばすぐに結婚できそうなのに、なぜ結婚しないのでしょうか。

彼らは、自身が望めば結婚できることを知っています。しかしそれは、経済力に惹かれてくる女性との結婚となりやすいでしょう。その点で「僕自身を見ていない」「相手を経済的に支える自分だけが損をする」と感じてしまうようです。

自分が所得を安定させるまでの苦労を支えてくれた女性とだったら結婚を考えられたのかもしれませんが、そのような女性はいなかったのでしょう。そのため、もうこれ以上の出会いはないと確信できるくらいの素晴らしい女性、または、同じく経済的に安定している女性が現れなければ、相手の金銭願望を満たすだけと考えてしまい、彼らが結婚に踏み切ることはないのかもしれません。

一方、若い女性が結婚しない理由は何でしょう。

これは、ある意味「出会いがない」と言えるかもしれません。というのも、若い女性にとっては、婚活や出会いの場に足を運ぶこと自体が、プライドが邪魔してしまい、ハードルが高い行為だからです。金銭的に参加が困難な場合も多少はあるでしょう。

でも、ちゅうちょしている内に、結局、出会いが広がらず結婚に至りません。

まとめ

結婚は、「現在の」相手が持つ価値で判断すべきではないと考えます。相手の良さや強み、そして弱みも見極め、一緒になることで互いに長所を引き出し、短所を補完しあえる相性や可能性があるかに重きを置くほうがいいでしょう。将来、お金や子供、親のことで困難が生じても、この相手となら乗り越えられると感じる結婚を目指すのです。

今の時代、男性の安定した職も、その職を全うできる精神力も水物です。そして、女性の若さなどは日一日と減少していきます。さらに、子どもができるかどうか、親の介護が生じるか、それが長びくかなどは誰も予測できません。

結婚を希望する独身の方には、相手が持つ現在の刹那的な価値に惑わされず、運命の人が見つかることを願っています。

この記事を書いた人

森田麻美子

お独り様会代表者