どのように生きることが幸せにつながるのでしょうか。
ここでは「「ザ・マネーゲーム」から脱出する方法」と「「ビジネスゲーム」から自由になる法」を参考に考えてみたいと思います。
どちらから読むべきか
この二冊にはユニークな視点が書かれており、幸せになるコツが読み取れます。
著者のロバートさんはアメリカで、この二冊を続けて出版しました。
・2008年に「ザ・マネーゲーム」から脱出する方法」の原書を出版(日本語版は2011年)。
・翌年2009年に「ビジネスゲームから自由になる法」の原書を出版(日本語版は2013年)。
この二冊の趣旨は酷似していますが、両方読まれるほうが理解が深まるでしょう。また、出版された順番通りに「マネーゲーム」から読むことをお勧めします。
私は逆から読んでしまったため、ただでさえ既成概念をひっくり返す話が展開されて理解しがたいのに、二冊目では説明が少し省略されていて、読み解くのが大変でした。
世界観の前提が類似している他の本
ところで、既成概念をひっくり返すような話と書きましたが、弊社のブログ
「ソース~あなたの人生の源は、ワクワクすることにある」
や、
「喜びから人生を生きる! ― 臨死体験が教えてくれたこと」
で紹介している本と前提がそっくりであることに驚かされます。
なお、ゲームを脱出することができれば、下記にあるような幸せな暮らしが待っています。
お金から自由になった人は、お金が空気のようなものだと語ります。そして、人生で何をするのかだけに意識が向かうようになります。 (マネーゲーム)
あなたがもし経営者だとしても会社員だとしても、もし私と同じならビジネスゲームが好きでしょう。これはとても深いレベルであなたの能力を試し、興奮させ、そして刺激します。この本を読んだ後は、ビジネスゲームをプレイすることがあなたの人生で最も楽しいことになるかもしれません。 (ビジネスゲーム)
では、何が書かれているか、一部をご紹介しましょう。
ユニークな視点
私たちは目的をもってゲームをしている
人間には共通の目的と個別の目的があります。共通の目的は、人間ゲームをプレイして、ゲームから得られる面白さや楽しさ、喜び、挑戦、仮想現実の探求などを受け取ることです。一方、個別の目的は、たった 1 人の無限の存在であるあなたが選んだ、あなただけの方法で人間ゲームをプレイすることです。 (ビジネスゲーム)
この二冊の本の前提として、「本来のあなた」は別世界に住み、無限の力を持つ偉大なスピリチュアルな存在であることを理解しなくてはなりません。指を鳴らすだけで何でも欲しいものが即座に現れるような、これまでの力の概念を超える「全能」とも言うべき力が備わっているのです。
こんな本来のあなたが、「あえて自分の能力に制限を加え、自分の万能の力と知恵と豊かさと真の喜びを全て隠したらどんなことになるかな」と興味本位で始めたのが、現在、あなたがこの世で参加している「人間ゲーム」です。
人間ゲームに参加しているあなたは、本来の万能なあなたのことを忘れている「プレイヤー」です。ゲームの競技場となるこの世の環境、他の登場人物などは全て、本来のあなたが創った3次元の物体や絵です。そして、万能な本来のあなたは貧困や死などを恐ろしいと思わず、自分の分身が参加する人間ゲームを見て楽しんでいます。なお、プレイヤーのあなた以外のこの世の人たちは全て、あなたの楽しみ、喜び、成長のためだけに存在している俳優や小道具です。
本来の万能なあなたと、この本を読んでいるプレイヤーであるあなたとは、別々の存在のようでいて実際には一つで、とても深いレベルでつながっています。さて、ここまであなたは理解し、信じることができるでしょうか?
辛いゲームから脱出を試みる
ゲームには2段階あります。第一段階では、プレイヤーであるあなたは、本来の万能な自分の姿を忘れ、限界と制限の多い暮らしにどっぷりとつかっています。つまり、お金や仕事に苦しんでいることでしょう。
自分にお金はあり、不満はないと思っている方も本当に常に不満はないと言い切れるでしょうか?なぜなら、この世のマネーゲームに勝者はいません。何が勝ちであるか明確な定義がないし、財産は常にリスクにさらされています。ゲームの正式な終了点はなく、代償は常について回っているからです。
飛行機のファーストクラスを利用している人でさえ、プライベートジェット機を持っている人を見たときに不満を感じます。つまり、経済的成功のピラミッドは、どこまで登っても終わらないのです。
そこで、マネーゲームから完全に自由になること、つまり、自分なりのゲームを作り出し、自分のルールを選び、お金との関係を根本的に変えることでしか幸せにはなりえないのです。
この本を読んだタイミングで、本来の万能なあなたが、プレイヤーであるあなたに第二段階へ進むように促してくれます。その瞬間から、プレイヤーのあなたは「自分の知らない真実がある」と感じるようになり、その答えと、人生におけるさらに高い目的を探し始められます。そしていずれは、辛いゲームの第一段階から脱出できるのです。
まずは、「万能な本来のあなたが、プレイヤーが経験するあらゆることをごく細部にまでわたって作った」と理解し、辛い第一段階からは脱出を試みることが欠かせません。
無限の豊かさとは「感情」である
あなたが本当に好きなのは、あなたの中で起きていることです。つまり、あなたの感情であり、外側で起きている事は、その感情を引き起こすきっかけに過ぎないことに気づくでしょう。「人間ゲーム」で重要なのは感情です。 (ビジネスゲーム)
あなたにはどんな趣味がありますか?読書、スポーツ、またはスポーツ観戦、ジェットコースターに乗ること、それとも、目的達成や問題解決が好きかもしれませんね。
これらの行為が好きな理由は「感情」にあります。私たちにとって、外的な経験の重要性を決めるのは、私たちの内なる感情をどれほど刺激するかにかかっています。
例として、映画を好きな人のことを説明しています。映画がこの人の内にある感情を刺激するから、この人は映画が好きだと感じるのです。スクリーン上のアクションなどはどうでもよく、映画を見てどう感じるかが大切なのです。内的な感情をどれだけ刺激できるかで、外的な経験の重要性が変わってきます。
私たちがおいしいものを食べるのが好きだったり、きれいな花を眺めるのが好きだったりするのも、それらが本当においしいか、きれいかは関係なく、おいしいものを味わっている時や、きれいな花を見ている時の自分の感情が好きだからと言い換えられるでしょう。
そして、私たちは自分の心に好意的な感情が沸き起こる瞬間を真に豊かに感じるのです。
どのような瞬間に、豊かさにつながる好意的な感情が沸き起こるかは人によって差があります。映画、読書、スポーツ、またはスポーツ観戦が好きな人と、そうでない人の差は、それらの行為がその人の感情をどれほど刺激してくれるかにかかっています。
ここでは、私たちが最も重視すべきは外的なハード面ではなく、感情というソフト面であることを理解しましょう。
では、この本で得た幸せになるコツをまとめたいと思います。
幸せになるコツ
自分の好きなことだけをする。
ビジネスゲームのプレイヤーの多くが、サービスを通じて人を助けたり社会を変えたりしたいと考えています。自分のビジネスや使命に対して、信じられないほどの情熱を持っています。あなたがそのゲームを続けたいなら、第二段階でも続けることができますが、第一段階とは大きな違いがあります。それは、あなたが努力したり意図したりしなくても、自然に結果が出せるのです。 (ビジネスゲーム)
自身のビジネスに対する情熱を思い出してみましょう。間違えて、経済的な豊かさや評判などの「形」を求めていませんか?本来のあなたは万能で、なんでもいくらでも手に入れられるのですから、そのような「形」に対する執着は捨ててしまいましょう。
あなたが真に味わいたいのは、ビジネスを通して得られる深いレベルの満足と達成感、そして喜びと快感です。
計画表や目標、結果を生み出そうなどという意思は持たず、純粋に楽しみのためだけに行動することで、喜びと刺激に溢れ、平和で静かな内なる世界に生きることが可能となり、結果的には、財政的にも他の点でも驚くほど満足のいく結果を生み出すことになります。
大切なのは、あなたの好きなこと、気が向くことだけをするという点です。気が向かないことは、他の人にまかせましょう。
なぜなら、あなたがこの世に来てゲームをしているのは面白いから、楽しいから、気分転換をしたいから、自分の力を試したいから、仮想現実(万能ではない人間プレイヤー)を体験したいからです。
金銭的なメリットや評価、人気、名声などが繰り返し得られると、あなたはこれが現実だと思い込んでしまいます。しかし、全て非現実で、どれも幻想、嘘に過ぎません。形には振り回されず、真に好きなことだけをして、好ましい感情だけを得られるようにしましょう。
そうすれば、第二段階では、第一段階と違って楽しくビジネスゲームを続けることができて、それが結果的に形を連れてくることになります。でも、形は現実ではないのだと割り切り、あなたは好きなことにだけ集中して楽しむことが大切です。
感謝をする
お金の真の目的は、経験する全てのことを作っているあなた自身の偉大さに、そして、その元となっている真の創造プロセスに感謝を表現することです。 (ビジネスゲーム)
あなたはお金を払うときや、クレジットカードの請求書が届くと嫌な気持ちになりませんか?それは、この世がゲームである前提を忘れているからです。
また、嫌な気持ちになることで、ますます前提から離れ、自分の力や豊かさには限界があるという偽の観念を強め、それに関連する結果にリアルさをもたらしてしまいます。
そこで、支払うときには、受け取った商品やサービスと、それらによって得られた経験のひとつひとつを思い起こし、感謝をしましょう。
感謝は3つの面でできるでしょう。
- その幻想を実に本物らしく作ってくれた本来のあなた自身に。
- 実に本物らしく見える創造物(商品)がゲーム上でもたらしてくれた恩恵に。
- 上記二つを可能にしてくれた(万能な自分とプレイヤーである自分の)仕組み全体に。
自分自身や創造物、人間ゲームの素晴らしさに対する感謝の気持ちが強まれば、創造物である他の人たちから大量の感謝が、お金、感謝の言葉、優しさ、特別な贈り物、愛、恩返しと言う形で戻ってきます。
特に、お金を使うときは不快感が先に出がちですが、ありがたさを先に思い起こして感謝することを習慣にしたいですね。
不快を感じたら「プロセス」をやってみる
ゲームから脱出するには、まず創造物から注意をそらし、真の創造的プロセスと創造者としてのあなた自身にまっすぐに注意を向けなければなりません。 (ビジネスゲーム)
現実世界と思っているものは全て創造物だと言われても、私たちは24時間、それを意識して暮らすことは難しいでしょう。でも、生きていて何らかの不快な気持ちを感じたら、「プロセス」と呼ばれる次の手順をしてみることで、不快感を無くしつつ、万能でこの世界の創造者である自分の存在を思い出すことにもつながります。
プロセスの手順
- 不快感の真っ只中に飛び込み、まずは不快感を十分に味わう。
- 不快感の強さがピークに達したら、自分自身に真実を告げる。
「これは現実ではない。本来の万能な私が、プレイヤーである私の人生を面白くするために創造したエピソードである。今、私はそのことに気づいている」と。 - 本来の万能なあなた自身と、エピソードのために用意されたすべての創造物に対して感謝を表す。
もしあなたが、何かが欲しいとか、「もっとこうだったらな」と思っていたり、既に手にしているものに自分の好みや意見を付け加えたりしていたら、満足しておらず、広い意味では不快感を持っているということです。その時も、「プロセス」をやってみましょう。
まとめ
幸せのコツを繰り返すことで、これまであなたをイライラさせていたものが、あなたを笑わせるようになるでしょう。気に入らない人が、優しく親切な人に見えるでしょう。
なぜなら、本来の万能な自分は別にあると認識するために、悲劇の張本人から一歩引いて経験を楽しめるようになるからです。
著者のロバートさんでさえ、この本に書いた理論を頭では分かっているつもりでも、再び破産するかもしれない恐怖やパニックの気持ちが消えるまでに1年かかったそうです(一度、破産を経験されています)。今は経済的に成功していますが、最高の売上も利益も何の意味も持たないと心から実感し、自身にとって何が楽しいかを基準に物事を決め、楽しい、穏やかな気持ちで暮らしているそうです。
人生に全幅の信頼をおいて楽しいことを追い求め、我を忘れて創造にふけり、好きなことをして、自分の創造物に感謝し、その感謝の表現としてお金を払うことができたら、人生はどのようなものになるでしょうか。
興味を持たれた方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。
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